SSL証明書の仕組み

インターネットセキュリティとセキュアなオンライントランザクション
企業や組織がオンラインで提供するサービスとトランザクションは増える一方です。クレジットカード番号などの機密情報が合法的なオンラインビジネスでのみ送受信されるよう徹底するには、インターネットのセキュリティ整備が急務であり、オンライン トランザクションの必須事項です。
企業や組織が顧客情報を流出させず安全に保管するには、WebサイトにSSL証明書を追加し、セキュアなオンライン トランザクションを実現する必要があります。
SSL証明書(SSLサーバ証明書)とは何か、採用するべき理由も併せて教えてください。
SSL証明書は、インターネット トランザクションのセキュリティを確保するデータ暗号化プロセスの重要コンポーネントです。 それぞれブラウザとWebサイトの通信の機密性と整合性を守る認証となるデジタルパスポートです。
SSL証明書の役割は、Secure Sockets Layer(SSL)プロトコルを介し、ユーザーのブラウザが安全に受送信できるセッションを開始することです。 会社情報を暗号化鍵にデジタル接続するSSL証明書がない限り、この安全な接続は確立できません。
eコマースに携わる組織はWebサーバーにSSL証明書を埋め込み、顧客情報と会社情報の安全性、金融取引のセキュリティを確保する必要があります。
SSL証明書の仕組み
- ブラウザまたはサーバーが、SSLで保護されたWebサイト(Webサーバー)への接続を試みます。 ブラウザまたはサーバーが、Webサーバーの自己識別をリクエストします。
- WebサーバーはブラウザやサーバーにSSL証明書のコピーを送信します。
- ブラウザやサーバーは、SSL証明書を信頼できるかどうかを確認します。 信頼する場合は、Webサーバーにメッセージを送信します。
- Webサーバーは、SSL暗号化セッションを開始するために、デジタル署名された確認応答を送り返します。
- 暗号化されたデータは、ブラウザやサーバーとWebサーバーとで共有します。
SSL証明書の利用には多くの利点があります。 簡潔にまとめると、SSLのお客様は次のことができます。
- Google検索のランキングを上げるHTTPSを活用
- 顧客にとってより安全なエクスペリエンスを用意
- 顧客の信頼を築き、コンバージョンを改善
- 顧客データと内部データの両方を保護
- ブラウザからサーバー、サーバーからサーバーへの通信を暗号化
- モバイルアプリとクラウドアプリのセキュリティを強化
SSL/TLS証明書の種類
EV(拡張検証)証明書とOV(組織認証)証明書は、強力な暗号化技術とID保証をオンラインの顧客に提供しようとする組織で広く使用されています。 暗号化により、クレジットカード情報やパスワードといった顧客の個人情報が送信時に盗まれなくなります。 ID保証により、Webサイトの訪問者は、アクセス中のWebサイトが正当であるかどうかを識別できます。 各種証明書の発行に必要な検証チェックの量で、価格が変わります。 特にEV証明書やOV証明書などの高保証証明書は、審査が多いため価格が高くなります。
Extended Validation(EV)Certificate
EV証明書はドメイン検証、エンティティを特定の物理的な場所と関連付けるクロスチェックも含めた最も包括的な検証チェックを含んでいるため、ほとんどのオンラインユーザーが優先的に利用しています。 このタイプの検証では、詳細な証跡が書面で残されるため、そのWebサイトでの取引中に詐欺行為があれば、顧客は依頼を出して資料を受け取ることができます。 EV証明書では、ほとんどの主要ブラウザのWebアドレスバーに鍵のかかったロックのマーク、組織名と場合によっては国IDまで表示されるため、違いがわかります。
組織認証(OV)証明書
OV証明書では、ドメインの所有権に加えて組織が検証され、ほとんどの主要なWebブラウザで証明書の詳細情報を表示できるため、オンラインユーザーはアクセス中のサイトが正当かどうかを判断できます。
ドメイン認証(DV)証明書
DV証明書で確認されたWebサイトでは、アドレスバーに鍵のかかったロックのマークだけが表示されます。詳細な組織情報は存在しないため表示されません。 これらはドメインの所有権のみを検証した証明書です。匿名で取得できるため、ドメインを個人、場所、エンティティに結び付けることはありません。 このためDV証明書を使用するWebサイトは、不正行為にリンクされていることも少なくありません。